10月2日からNHKの朝ドラマ「わろてんか」が始まります。
大阪が舞台ですから、どうしても庶民的で笑いのあふれた作品を期待してしまいます。
ドラマ名も「わろてんか」(笑って下さい)ですから、明るく楽しくというドラマになることをきたいしています。
藤岡てん(モデルは吉本興業を作った吉本せい)さんの波瀾万丈の人生を物語にしたものだそうです。
今日本を代表するお笑い企業を作ったスゴイ人が実は女性だったんですね。
明治22年生まれと言いますから今から128年前にそんな人がいたなんて!
ということで128年前に吉本せい(作品では藤岡てん)さんがいかにして天下のお笑い企業を作ったのか?
「わろてんか」のあらすじとみどころにも注目しつつ、その経営術にも迫ってみたいと思います。
Contents
あらすじとみどころは?
あらすじは吉本せい(作品では藤岡てん)さんが逆境(姑のいじめや親の反対)を乗り越え、夫婦力をあわせてお笑い企業(モデルとなったのは吉本興業)を作る夫婦愛の物語です。
楽しみですね。吉本せいさんは夫との間に実際10人の子供がいたそうです。ビッグダディならぬビッグマザーですね。
事業も成功させ子供も作った凄い夫婦ですね。
見どころは(吉本せいさんの人生から推測しました)
①藤岡てん(葵わかな)の経営手腕とアイデア。
②藤岡てん(葵わかな)と北村藤吉(松坂桃李)が駆け落ちし、夫としてサポートする夫婦の掛け合い。子供を10人作る恋の道。
③寄席でガラの悪い人達と女社長藤岡てん(葵わかな)が立ち回る所
④藤岡てん(葵わかな)が豪快に大物芸人を引き抜くところ
⑤芸人役で大物芸人が登場しそうなところ。
これは期待ですが、例えば、寄席の物まね師で「ダウンタウン」とか、売れない旅芸人を「ナインティナイン」とか面白いキャスティングも楽しみの一つだと思います。
考えただけで妄想がふくらみます。
出川哲郎さんとか出たら面白いと思います。おそらく芸人役で多くの人が出ると思いますから、今からワクワクが止まりません。
吉本せい(藤岡てんのモデル)の経営術
① 差別化戦略(現代経営学の基本)
明治時代一流の芸と言えば落語でした。
それ以外は「色物」と呼ばれ見下されていました。
つまり寄席で見られるのは落語ばかりでした。
吉本せいさん(藤岡てん)はそこに目を付けたのです。
「寄席」に曲芸、ものまね、さらには全く新しい笑いの文化、「漫才」を取り入れたのです。
なんと!現在私が楽しみにしているM-1のスタイルを作ったのは吉本せいさんといっても過言ではないのですね。
とにかく明治時代には斬新なスタイルで庶民に受けたそうです。
② 薄利多売戦略
当時寄席の料金は15銭+下足代だったそうです。
吉本せいさん(作品では藤岡てん)の寄席では料金を7銭+下足代2銭の破格(半額以下)の値段にしたそうです。
落語家ではないので芸人の給料も格安で済みます。
それだけではありません。わざと面白い芸人の間につまらない芸人を入れて興行をしました。
つまらない芸人が出てくるとお客さんの何割かは寄席の小屋から出ていきます。
空いた席をほかのお客さんに売って客席の稼働率を上げたそうです。
定員200人の会場になんと述べ700人に席を売ったそうです。稼働率3倍以上!
③ ドケチは商売人の心意気や!
なんか見出しをみるとブラックな想像をしてしまいますが、違います。
吉本せいさん(藤岡てん)はミカンを寄席の小屋で売りました。
そしてお客さんが捨てたミカンの皮を拾い集め、陳皮の原料として薬問屋に売ったそうです。
さらにのどの乾く食べ物を売って、飲み物の販売を伸ばしたり、商売の創意工夫が素晴らしかったそうです。
スゴイ、大阪人や。ここまでできるのは立派です。
④ サプライチェーン戦略
吉本せいは、1つの寄席を成功させただけでなく、松島の「芦部館」、福島の「龍虎館」、梅田の「松井館」、天神橋筋5丁目の「都座」等次々チェーン展開し、事業を拡大していった。
マクドナルドみたいですね。それを明治時代にしてるとは。
⑤ 高額の給料でヘッドハンティング
吉本せいさんは高額の給料を提示して当時大物落語家の桂文枝、桂残月等を引き抜いた。1000円で家が建つ時代に月給500円を提示した。
サッカーのビッグクラブみたいですね。資金力でビッグネームを引き抜いたんですね。
素晴らしい経営術です。今現在でも通用するドラッカーの教材にできそうな話ですね。
10月スタートの「わろてんか」楽しみですね。
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