今回は、アメリカの税金と日本の税金どちらが安いか?について書いていきたいと思います。単純化したほうが分かりやすいので、控除項目他は省き、税率に着目して考えていきたいと思います。
日本の税金は高いとよく言われますが本当でしょうか?
以下アメリカの税率と日本の税率です。
2017アメリカ所得税率(Wikiより)
税率 独身者 夫婦共同申告(今回は考えない)
10% $0 – $9,325 $0 – $18,650
15% $9,326 – $37,950 $18,651 – $75,900
25% $37,951 – $91,900 $75,901 – $153,100
28% $91,901 – $191,650 $153,101 – $233,350
33% $191,651 – $416,700 $233,351 – $416,700
35% $416,701 – $418,400 $416,701 – $470,700
39.6% $418,401+ $470,701+
2017日本の所得税率(国税庁HPより)
所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円を超え 330万円以下 10%
330万円を超え 695万円以下 20%
695万円を超え 900万円以下 23%
900万円を超え 1,800万円以下 33%
1,800万円を超え4,000万円以下 40%
4,000万円超 45%
アメリカは申告にあたり独身者の税率を使用し比較します。夫婦共同で所得申告した場合は明らかにアメリカの方が安いので(但し夫婦の所得は合算される)。
アメリカの最高税率は39.6%で日本の最高税率は45%なので最高税率だけを見ればアメリカの方が安いですね。では実際どうなのか?所得300万円、1千万円、3千万円の独身者についてそれぞれ見ていきたいと思います。
ではまず所得が300万円($27,200、1$=110円換算)の独身者について比較してみます。アメリカで適用される所得税率は15%です。対して日本で適用される所得税率は10%です。その結果、所得300万円の独身者については日本の方が安いです。
所得が1千万円($91,000)の独身者の場合はどうでしょうか。適用されるアメリカの所得税率は25%です。対して日本の所得税率は33%です。所得1千万円の独身者については、アメリカの方が安いですね。
では所得3千万円($272,000)の独身者についてはどうでしょうか。適用されるアメリカの所得税率は33%です。対して日本の所得税率は40%です。所得3千万円の独身者については、アメリカの方が安いです。
この結果、所得が330万円以下の独身者は日本の方が税金が安く、所得金額が高い人についてはアメリカの方が税金が安いという結果になりました。
さらに補足すると日本は社会保険料等がアメリカより高く、給与所得者の手取りはアメリカより低くなります。しかし仮に病気になった場合日本の医療費は安くすみますが、アメリカの医療費は一般的に日本よりかなり高いです。
聞いた話では、アメリカで盲腸の手術を受け、1日入院した人が受け取った請求書はなんと132万円($11,000)だったそうです。
病院にかからない人はアメリカの方が税金等コストは安いのかもしれませんが、税金だけでなく社会的コスト(入院費用や安全)を考えれば私は日本の方が安いと思います。私は風邪もひきますし病院にもいきますから。
再度言いますが今回の結果には扶養控除等控除項目は入っておりません。入れると計算結果が複雑になり解釈により複数の異なる結果が出ると思われますので排除しました。
所得控除の計算が考慮されていないのが残念です。
田中様、ご指摘ありがとうございます。
専門的ではなく、初心者向けに書きました。所得控除を入れると複雑になると思い省きました。
ざっくり言うとこんな感じ程度の記事です。